「いただきます」
2010年7月17日

今日は少し真面目なお話で…

私の担当させていただいているお客様で、新居浜の「味采 吉おか」様の店主。

いつも色々料理の事を教えて頂いたり、面白いお話を聞かせて下さったりしています。

その、店主が大阪での修行時代の出来事です。

ひょんな事から朝鮮の方と知り合い、仲良し飲み友達になった店主。

ある日、飲み友達に、「仕事場に見学においでよ」と、誘われました。でも、その友達の仕事は「家畜の屠殺場」

店主が丁重にお断りすると、「お前達は良い所取りや!現場を見るのも大切な修行の一部ではないのか!」と、言われたそうです。

確かにそうかもしれません。と、言う訳で、意を決して店主は「屠殺場」へ…

牛たちが並べられ、一頭ずつ屠殺されていきます。

人間でいう、「眉間」あたりに空気銃みたいなモノで、撃たれます。牛は「痛み」を伴わず死にます。

次に血抜きが行われ、解体する所まで運ばれて行きます。

次の牛は恐怖のあまり、全力で後ろへ下がり、暴れます。「痛み」は伴わないかもしれませんが、「恐怖」は感じているはずです。

「次は自分の番」だと…

その光景に店主も絶句したそうです。

私たちが普段目にするのは、綺麗な状態でのモノですよね。でも、その裏には、農家さんたちの苦労があってからこそなのです。

家畜に限らず、お米、野菜、調味料など。

誰もがしない(出来ない)ような仕事をしてくれているからこそ、食卓には美味しい料理が並べられる訳です。

この話を聞いたときに、私は頭では分かっていても、現実を受け入れる事に時間がかかりました。

このお話を読んで頂いたゲストの皆様に少しでも「食」について何か感じて頂けたらと思い、ブログUP致しました。

「いただきます」「ごちそうさま」は、料理を作ってくれた人に感謝し、食材を生産した人に感謝し、食材そのものに感謝する、人が人として生きていく上で、全てのものに感謝するという、日本の文化です。

そして、お話を提供して頂きました、「味采 吉おか」様、ありがとうございました。この場を借りて、お礼申し上げます。

今日も、全てのものに感謝して、「いただきます」

By mitsumune

コメント / トラックバック2件

  1. 噂の店主 より:

    オイラの長い話を上手くまとめましたなー。

  2. ueno より:

    初の書き込み感謝致します!またいいお話聞かせて下さい。
    お返事遅くなって申し訳ございませんでした。

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